2004年03月26日
東京地裁、新聞記事の見出しに著作権を認めず
読売新聞がホームページに掲載している新聞記事の見出しに著作権を主張して、見出しを一行ニュースとして流して広告収入を得ている「デジタルアライアンス」社と争っていた事件、一審は読売新聞側が敗訴です。
「ネット記事の見出しに著作権なし」読売新聞が敗訴(朝日新聞)
こちらは事件の一方当事者でもある、読売新聞の記事です。
「見出し著作権」判決、読売側の主張認めず(読売新聞)
読売側コメント:
「見出しは重要情報を瞬時に理解できるよう創意工夫したもので、それ自体にも商品価値がある。見出しの著作権も商品価値も一切認めず、無断使用のただ乗りビジネスを容認した判決で、承服できないので控訴する」
ニュースサイトを運営されている方や、BLOGで時事問題をよく扱われている方は、皆さんとりあえずホッとされてるんじゃないでしょうか?
こちらが判決文です。
H16. 3.24 東京地裁 平成14(ワ)28035 著作権 民事訴訟事件
判決文の論点を、原告の主張を中心に、乱暴に整理すると、こんなカンジでしょうか。
?見出し自体の著作物性
<判決>・・・×
個別の見出しはありふれた表現であり、創作的な表現とは言えない。
一般的な見出しは、読者に簡潔に伝えるというそもそもの見出しの性質や、字数の制限から、表現の選択の幅が広いとは言えず、また実際にも記事本文から事実を抜き出しただけのものが多く、これは著作権法10条2項の「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道」に該当するので著作物性はない。
?記事本文と一体としての、見出し自体の著作物性
(記事本文の翻案であることを主張したかった?)
<判決>・・・×
一般的に見出しを記事本文の翻案とみることはできても、そうなると記事全文と被告の一行ニュースとの実質的な同一性がない。
ついでに言うと、今回の見出しは翻案ではない。
?見出しの無断利用は、不法行為を構成するか?
(不正競争防止法のイメージ?)
<判決>・・・×
被告はネット上に無償で公開されている情報を利用しただけであり、特に著作権等の権利侵害もない以上、不法行為の要件を満たさない。
ついに来ましたね、10条2項が。(笑)
ただ、判決文を見ると、一般的な新聞の見出しについて著作物性を否定したと見るには危険なカンジです。否定はしてますが、根拠が弱いような。25文字の字数制限を根拠のひとつにしてますけど、俳句は17文字、短歌は31文字ですし。
東スポの見出しだったら、意外と「創作的な表現である」とかいって認められちゃいそうな気が。(苦笑)
「事実の伝達」でないことも、ずいぶん書いてますからねぇ。(笑)
これで新聞の見出しの「東スポ化」が進むかも。
読売側のコメントを見るとただ乗り云々という話なので、主張のメインは?だったのかなぁ、と思うのですが、裁判所の言うとおりで、著作権以外の一般的な不法行為を主張するには、根拠となる権利がないからムリじゃないかと。この国では情報そのものの所有権は認めておりませんので。

こちらは事件の一方当事者でもある、読売新聞の記事です。
「見出し著作権」判決、読売側の主張認めず(読売新聞)
読売側コメント:
「見出しは重要情報を瞬時に理解できるよう創意工夫したもので、それ自体にも商品価値がある。見出しの著作権も商品価値も一切認めず、無断使用のただ乗りビジネスを容認した判決で、承服できないので控訴する」
ニュースサイトを運営されている方や、BLOGで時事問題をよく扱われている方は、皆さんとりあえずホッとされてるんじゃないでしょうか?
こちらが判決文です。
H16. 3.24 東京地裁 平成14(ワ)28035 著作権 民事訴訟事件
判決文の論点を、原告の主張を中心に、乱暴に整理すると、こんなカンジでしょうか。
?見出し自体の著作物性
<判決>・・・×
個別の見出しはありふれた表現であり、創作的な表現とは言えない。
一般的な見出しは、読者に簡潔に伝えるというそもそもの見出しの性質や、字数の制限から、表現の選択の幅が広いとは言えず、また実際にも記事本文から事実を抜き出しただけのものが多く、これは著作権法10条2項の「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道」に該当するので著作物性はない。
?記事本文と一体としての、見出し自体の著作物性
(記事本文の翻案であることを主張したかった?)
<判決>・・・×
一般的に見出しを記事本文の翻案とみることはできても、そうなると記事全文と被告の一行ニュースとの実質的な同一性がない。
ついでに言うと、今回の見出しは翻案ではない。
?見出しの無断利用は、不法行為を構成するか?
(不正競争防止法のイメージ?)
<判決>・・・×
被告はネット上に無償で公開されている情報を利用しただけであり、特に著作権等の権利侵害もない以上、不法行為の要件を満たさない。
ついに来ましたね、10条2項が。(笑)
ただ、判決文を見ると、一般的な新聞の見出しについて著作物性を否定したと見るには危険なカンジです。否定はしてますが、根拠が弱いような。25文字の字数制限を根拠のひとつにしてますけど、俳句は17文字、短歌は31文字ですし。
東スポの見出しだったら、意外と「創作的な表現である」とかいって認められちゃいそうな気が。(苦笑)
「事実の伝達」でないことも、ずいぶん書いてますからねぇ。(笑)
これで新聞の見出しの「東スポ化」が進むかも。
読売側のコメントを見るとただ乗り云々という話なので、主張のメインは?だったのかなぁ、と思うのですが、裁判所の言うとおりで、著作権以外の一般的な不法行為を主張するには、根拠となる権利がないからムリじゃないかと。この国では情報そのものの所有権は認めておりませんので。

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